AI開発の裏側 / 試行錯誤

検証だけの入口商品を作ろうとしたら、買う側の気持ちを忘れていた

実績が少ないので、検証だけを安く引き受ける入口の商品を作ろうとした。AIの意見は揃っていたのに、自分が買う側に回ってみたら、買わない理由が見えた。価格より先に見るべきだったことの記録。

2026-10-11

木の机の上に、開いた無地のノートと鉛筆、小さな電卓が置かれている

実績がまだ少ないので、手前に低価格の入口商品を置こうと考えた。検証だけを安く引き受ける商品だ。実績のない個人が売り始めるなら、買いやすい入口があった方がいい。そう思っていた。

その案をAIに見てもらい、別のAIにも意見を聞いた。どれも「妥当」という答えだった。僕もそのまま進めるつもりで、価格の相場を調べ始めた。

ところが、調べているうちに、考えていることが価格のことばかりになっていた。いくらなら買ってもらえるか、安すぎないか。そこで一度、自分が買う側だったらどうかと考えてみた。

検証だけにお金を払って、結果が「使えない」だったら、その費用はそのまま無駄になる。買う人が本当に欲しいのは、検証ではない。使える本物のほうだ。入口を安くすれば買いやすくなるはずだ、というのは、売る側の考えだった。

そう気づいて、入口の検証商品は作らないと決めた。

代わりに、すでにある商品の中身を厚くした。検証にあたる全問テストは、最初から作業に含めて、納品の前に済ませておく。扱える文書の量を増やし、納品後の調整も付けた。価格は変えていない。目標にしたのは、「妥当な値段だけど、少し安く感じる」ボリュームだ。

AIの意見が揃っていても、買う側の気持ちからはずれていることがある。今回はそれを、自分が買う側に回ってみて気づいた。価格を考える前に、買う人が何を恐れているかを先に見る。次からはそうしたい。

冒頭の写真は、白紙のノートと鉛筆と、小さな電卓にした。価格のことばかり考えていた、あの時間のイメージだ。

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